゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚ 夜の端 。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。


「よ、う、せ、い」

大好きなお菓子を少

しずつ食べるみたい

に、呟く。ひらり、

と何かが脳裏をかす

める。パラパラと星

が降ってくる。頭の

上で、肩の先で、指

の縁で跳ねている。

一粒拾ってみると、

うす茶色の透明で、

なめてみると、甘か

った。

 ザラメだ。

 気づいた瞬間、幻

は霧散する。

「まっさかあ」

欄干に頬杖をつく、

少女の横顔がきみひ

ろの輪郭と、重なる



「たしかに、似てる

……。けど……」

ひざをのばして、五

色橋にむかう。

「妖精が、きみひろ

君なわけないって」

のんびりした口調と

は裏腹に歩く速度を

あげる。熱されてや

わらかくなったとこ

ろを、金づちで叩か

れたような奇妙な笑

顔をはりつけて、つ

ま先に力をこめる。