゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚ 夜の端 。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。


「あたし、きっと、

本当に嫌われてるん

だもん。ずっと気づ

いてたけど、認めた

くなかっただけで」

視界がにじむ。にじ

んで歪んで、ウロコ

のように、涙がはが

れ落ちた。

「ゆみ達にそそのか

されてるだけだって

、思いこもうとして

た」

ぽろぽろ、塩水がこ

ぼれていく。なおと

いう器の中の、なお

というなおが、流れ

だしていく。目がと

けだしていっている

みたいに、

どんどん

どんどん。

たかぶった気持ちが

あふれて、立ってい

られなくなる。

「そっか」

きみひろに手を握ら

れた。真摯(しんし

)な瞳が、じっと彼

女を見つめる。唇が

ゆがんで、うまくし

ゃべれない。