残りは、リーダーを
頂点に、暗がりへ突
進していく。ボッと
炎が燃えあがる。ゆ
らめく光の中に、長
い髪を垂らした制服
の少女が現れた。交
通事故にでもあった
ようなありさまで、
顔は……のっぺりし
ている。口を割かれ
たような悲鳴が響き
渡り、暴走族はあご
をはずして、腰を抜
かした。
「あたしの、足、返
して」
のっぺら少女は狂っ
たような調子の声を
だし、ずるずると歩
いてくる。脚が片方
ない。両手ではギラ
ギラした包丁が光っ
ている。星の明かり
も届かないほど、あ
たりは黒い。布で窓
をおおわれているみ
たいに。リーダーは
歯をくいしばって立
ちあがり、バットを
ふりあげた。



