ライターの上で、ワ
ニの歯がゆらめき、
ふぅっと消える。
「……なんだ?」
不安げな呟きに答え
るように、赤紫の提
灯(ちょうちん)が
ぶらんと浮かんだ。
数メートル先から、
ゆらゆら揺れながら
漂ってくる。蛍光緑
の火の玉も、ふわっ
と生まれた。明かり
の周囲を優雅に泳ぐ
。リーダーは奥歯を
噛みしめ、武器をに
ぎりしめる。
「てめぇら舐めてん
じゃねぇぞ!」
煙が湧いてきて、濃
い霧のようにたちこ
める。目にしみて涙
がでてくる。そのな
かを、バタバタと足
音が近づいてきた。
そして、通り雨のよ
うに遠ざかっていく
。姿は見えない。お
かしい。彼女らの背
筋を冷たい汗が流れ
る。



