゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚ 夜の端 。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。


「なんでこんなこと

するの」

涙ぐみまないように

歯をくいしばる。

「うわばきだって…

…」

「はあ?」

すっとんきょうな声

があがる。

「なんのことー、直

角さん」

隣席の男子のむこう

うから、豊富ゆみが

顔をだす。

「うわばきがどーし

たの? あれー、そ

れかわいいね。自分

で作ったの?」

スマートにととのえ

られた眉毛をひょい

っとあげて馬鹿にし

たように笑う。

「ほんとだぁ! め

っちゃかわいいねそ

れ」

ゆみの机を囲んで立

っている女子も、く

っくと肩をふるわせ

る。このみも……。

「中、なに入ってん

の」

 なか?

 冷や汗をかいて針

をぬきさり、布をや

ぶってみると、生臭

い。ねちょねちょし

たミンチ肉が傷口か

らあふれる。