「ブタ、
でたりして」
ぼそっとみゆが呟い
た。
「ブタ?」
「はい、ブタっす。
ブタの着ぐるみかぶ
った不審者。某国の
工作員とか、下半身
露出してくるとかっ
て噂の」
「下半身!?」
すっとんきょうに叫
んでしまってから、
口をおおう。全身黒
タイツのきみひろが
、サングラスをはず
して白い目で見た。
顔を黒くぬっている
ため、文字通り白い
目で。
「すみません」
小さく謝って口をつ
ぐむ。無言の怪人達
は、ぞろぞろ歩いて
いく。静かな住宅街
を縫うようにして歩
いていき、五色橋を
渡る。点々と猫が寝
そべっている、細い
道を抜け、どっしり
した校舎を眺めた。



