゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚ 夜の端 。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。


ぽむぽむとよしおの

肩を叩いて彼はメガ

ネを押しあげる。

「アクロバットな動

きができるってのは

ポイント高い」

「なまってるけど。

命の危機だもんね。

ひと肌脱ぐよ」

後頭部で指を組み、

ニッカリする。

「んなこと言ってさ

、よしお、今でも筋

トレとかしてんじゃ

ん」

「アクロバットって

? なまってるって

? よしおくんなん

かやってたの」

首をかしげて聞くと

「んーっ」

背伸びして、彼はニ

ッカニッカ歯を見せ

た。

「器械体操。けっこ

う才能あったんだよ

。夢はリアルにオリ

ンピックでさ~」

 オリンピック!

 なおは目を輝かせ

た。

「すごい! なのに

やめちゃったの?」