「2人でボコられる
か」
愉快なストライプの
Yシャツをはおって
いるきみひろは、本
気なんだか冗談なん
だかよくわからない
態度で、言う。
「何されんだろうな
。やばいよな。やっ
ぱ警察行こう」
「報復で殺されかね
ないけどね」
なおもパーカーを腕
まくりして、弱々し
く微笑む。冷房は壊
れているのか、あま
り効いていない。
「ありえないっす
……姉貴に線香あげ
たくないっす」
「やめようぜ……
まじ縁起わりぃ」
沈黙に再訪される。
チック、タック、
秒針だけが、いやに
元気に時を刻んでい
る。何もいいアイデ
ィアが浮かばない。
あせりばかりがつの
る。
「花火しねぇ?」



