゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚ 夜の端 。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。


「やったよな?」

頭突きされた。ゆみ

のすべらかな額がみ

るみるうちに赤くな

る。痛そうだ。

 あたし、石頭だっ

たっけ?

 ぼぅっとして、に

やけそうになったの

を、ギリギリでごま

かす。ふっ、と怒り

が湧いてきた。

「やってない! 絶

対やってない。あん

たみたいに卑怯なこ

となんて絶対しない

!」

「うっせぇんだよ」

みぞおちにパンチさ

れた。

息が止まる。

せきこんで、ぐった

たり倒れこんだなお

の背で、彼女は地団

駄を踏む。

「まじ消えろ。まじ

死ね。この世からな

くなれ。クロコの財

布もてめぇだろ。み

んな返せや。弁償さ

せんぞ、こら!」

痛くて苦しくて、涙

で視界が濁る。