゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚ 夜の端 。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。


「おいゴミ」

 迷いなくなおをさ

し示したつま先がじ

わじわと歩いてくる

。優しい記憶からズ

レていくこのみとの

関係に、胸を潰しか

けている場合ではな

い。目の前に迫った

危機に、あごをひい

て床を踏みしめる。

「おまえ、やったっ

しょ?」

胸ぐらをつかまれた

。えりを留めていた

ボタンが千切れる。

「やってない」

きっちり否定する。

「やったっしょ?」

ぎらぎらした眼球に

恐怖を感じる。だけ

ど必死に、にらみ返

す。猛獣から目をそ

らしてはいけないの

だ。

「吐けや」

ガンガンと壁に頭を

ぶつけられた。鈍い

痛みとめまいがする

。別のものを吐いて

しまいそうだ。