゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚ 夜の端 。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。


したたる汗をぬぐい

ながら、アスファル

トを踏みつけていく

。風がぬるい。前髪

が額にまとわりつく

。道端では、青々し

いねこじゃらしが楽

しげに揺れている。

「おまえさ、植木鉢

ふってきたことある

だろ?」

 うえきばちぃ?

 唐突な質問に、首

をかしげる。

「5月の前半。学校

で」

 5月……。

 夕やけに沈んだ校

庭が、脳裏をかすめ

る。

「ああ、うん。

あったよ、そんなこ

と」

アスファルトよりも

濃く前方にのびてい

る影に、目をおとし

ながら、首を傾ける

。一度だけ、そうい

うことをやられたこ

とがある。

 放課後の校庭。昇

降口から出て、ちょ

っと歩いた直後。