彼のほっぺたに、見
事な紅葉が浮かびあ
がる。骨まで響く衝
撃だったろう。タバ
コはふっとんでいっ
た。
「うざいっ」
怒鳴って、
なおはその場から走
り去った。
「よかった。で?」
「今までどおり」
「なんだよー」
きみひろはがっく
りした。
「とりあえず、まだ
大丈夫だから。どう
しようもなくなった
ら、ちゃんと助けて
もらうよ」
なんでもないことの
ように言ってみせる
。
「おまえなあ」
タコさんウィンナー
をもぐもぐしながら
、彼はむすっとする
。なおは気まずさを
ごまかすべく、にへ
にへしながらフルー
ツポンチに手をつけ
た……。
と、鋭い手刀が飛ん
できた。



