自分の手を包むなめ
らかな手の感触に、
体がぎっくしゃっく
する。
ぎく、しゃく、
ぎく、しゃく。
かちかちしたロボッ
トのオモチャみたい
に彼のあとをついて
いく。
やがて、
夢から覚めるように
もやが晴れた。
濡れたようにひかる
緑が、一斉に深呼吸
する。足音のような
ざわめきが頭上を走
っていく。くっきり
と輪郭をあらわした
木々の先に、切り株
が点在する開けた草
地が見える。
「あそこだよ」
地面の下の昆虫を目
覚めさせるように足
踏みして、きみひろ
はかけだした。朝日
を浮かべた目がきら
きらと輝いている。
「ちょっ……」
足がもつれる。転び
そうになりながら一
生懸命ついていく。



