゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚ 夜の端 。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。


「だろうね。

あたし、あんたの

噂、聞いたことある

もん」

ヒヅメで頭を抱える



「でもだいじょぶだ

って。もうみんな忘

れてるよ」

少女は明るく笑い、

『この先には、素敵

な未来が待っていま

す。さあ安心して歩

いてください』とい

うように颯爽と両手

を開いて、足をすす

める。

羽虫をまとう電灯。

光の中に入ると、あ

たりの暗さが際だっ

て目がちかちかした

。オレンジのビーチ

サンダルが、街灯に

照らされたマンホー

ルをよぎる。ピンク

色の足も、あとを追

う。月が明るい銀色

の夜で、そのせいか

虫の声が金属的に

聞こえる。明かりの

下を過ぎてしばらく

すると、

きら、きら、きら、

適当にばらまいたお

はじきみたいに、だ

んだん星が浮かびあ

がってきた。