゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚ 夜の端 。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。


レンズの底で瞳を

輝かせ、顔をひたす

ように絵を眺める。

「うん……びっくり

だよ。うまい」

朝と昼と夜でできた

、薔薇のような竜巻。
砂粒で描いたように

軽いのに緻密で、ま

ざりあった色はどこ

までも深く、果てな

く透けている。

 よしお君すごい。

 絵のことよくわか

んないけど、スト

ンとそう思った。ず

っと見ていると絵の

中にすいこまれてい

きそうだ。

「あいつ、アーティ

ストになりたいんだ

って」

どこかを傷つけられ

たような表情になっ

て、きみひろが呟く



「昔は……」

そっとパジャマを置

いて、席をたった。

息苦しそうに表情を

ゆがめ、うぐいす色

の戸をあけ放つ。