゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚ 夜の端 。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。


大きな瞳。つやつや

と上気したほっぺ

た。リボンの髪どめ

。ぽかんとしたなお

に、つるんとしたド

ングリをにぎらせる



「ね、怖くないでし

ょ」

うっすらとくもった

息を吐いて、彼女は

にっこりする。

優しい、優しい

笑顔だった。

 あつあつの焼き芋

をわった時、たちの

ぼる湯気に、涙がで

ることがある。

暖かくて柔らかくて

ほわほわで、肩の

力が抜けていくよう

な幸福で。

 このみの微笑みは

焼き芋にそっくりだ

った。

「こわくないよ」

泣き出してしまった

なおの背をさすりな

がら、優しくささや

く。

「怖くないよ」







「小2の時。遠足で

ドングリひろいする

行事があってね」