うーんとうなり、針
をとめてチラッとこ
っちを見る。
「その……。
あいつ、お前がどん
なことされてるか、
ほんとは知ってんだ
けど」
ちく、ちく、ちく、
シンプルな時計が針
を進める音。
「……え?」
「俺がいちいち報告
してたから」
まだらにこげたクッ
キーをコーヒーに落
としてしまった。
「なんなのそれ。
い、いつから?」
「ほとんどひと月前
から。朝とか、お前
がやばくなったら常
居にメールしてたん
だ」
「まじで」
彼女は
へにょへにょと机に
体を倒す。
なにそれ。じゃあ
今さら常居に言う必
要ないんじゃん?
隠す必要なかったん
じゃん。にしても、
知っててなにもして
くれなかったんだ。



