゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚ 夜の端 。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。


きみひろへ、マフィ

ンのお返しにと、手

芸の中で1番得意な

ビーズの人形を作製

していた時のことで

ある。

なおは、まつ毛が縮

れんばかりに驚いて

、ビーズのたまった

小瓶をひっくりかえ

した。

中身は

きらきらと

無軌道に、

放物線を描いて落下

する。

 あー……。

 拾う余裕はない。

「……転んじゃって

さ、配膳台に突っこ

んじゃって」

眉尻をさげてにへに

へ言いわけする。母

の目に稲光が走り、

ばらばらとさみだれ

が降る。

四角い部屋、平らな

机、茶色の床、なお

の体……

面という面に反射す

る怒声の雨。

さんざん文句をぶち

まけられたあと、怒

られついでにひとつ

鉛を吐いた。