乱暴にノックされて
も気にしない。
「いつまで寝たフリ
してんだよ、先生」
常居は全力疾走して
いるみたいな格好の
まま、死体がごとき
ピクリともしない。
「先生」
応答はない。
「先生?」
反応もない。
きみひろはスコップ
を床につきたてた。
常居は鼻先をかすめ
ていったサビと土の
匂いにバッチリと目
をあける。
「おま……危ない」
「ん、生きてる?
埋めようと思ったの
に」
「冗談に聞こえねぇ
よ。動悸がすごいん
だけど」
彼は女体ライターを
拾い、脚を投げ出し
て座る。
「返事しないのが悪
いんだろ」
「だってお前怒って
るだろ」
「べっつにぃ」



