うやうやしくカバン
を運んできたみゆが
片眉をひくっとさせ
た。
そうだった……。
ここへ来るまで
の出来事が一気に思
い出される。
だけど
不思議と
そんなに悲しくはな
らない。
「それね」
くすっと笑う。
「ゆみ達が、隠した
か捨てたかしたみた
い」
「まじで」
吉良とみゆが泣きそ
うになっている。
ふたりのことがおか
しくて、吹きだして
しまった。
「なんかすっごい元
気になった。ほんと
にありがとう」
ピシッと姿勢を正し
、起立する。
「吉良くん、みゆち
ゃん、田中くん本当
にありがとう」
90度に腰を折り、深
々と頭をさげる。
あ。



