ハチミツを塗ったよ
うな唇に、こぶしを
あててみゆが笑う。
「兄貴の趣味だから
よろしく。かん違い
されんのハズいから
言っとく」
「文句ある?」
糸でできた薔薇に、
ひじをつき、冷笑を
浮かべたきみひろに
なおの顔は……いや
、体まで青くなる。
『他言したらどうな
るかわかる? 足首
にロープまいて、
屋上からバンジーだ
』
幻聴なのかテレパシ
ーなのか、そんな声
が聞こえてくる。
「い、言いません」
「どうしたの?」
彼は、無機質に微笑
する。
「そういえば直角。
なんでここいるの」
「あ、俺も聞きたい
! まさか入部!?
こんなマイナーな部
にっ」



