゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚ 夜の端 。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。


「あたしは人間界に

間違って生まれた、

川の国の妖精なの。

そんで妖精王に届け

てって、この手紙を

ある人からあずかっ

たんだけど、そのた

めにはこの体を捨て

なくちゃならないわ

け。今、その途中だ

ったの」

力のこもった主張を

終えて、びしっとブ

タを指さす。

「わかった? あん

たが勘違いしてるだ

けなのよ。あたしは

人間じゃないんだか

ら、これは自殺じゃ

ないんだからね」

 なんたる爆論。

 ぶっとび過ぎて稚

拙(ちせつ)すぎて理

解が難しい。ブタは

目を白黒させる。

 なんだこいつ。か

かわりあうのはよそ

う……。

 まわれ右したブタ

の肩は、不気味な重

みにつかまれた。ぐ

ぐぐぐ、少女とは思

えない力で指を食い

こませてくる。

「待ちなさいよ、ま

あ聞きなさいって」

清らかに香りたつよ

うな少女の笑みが、

迫ってくる。