階段の下におりたち
、常居が手をあげる
。
「そっちじゃ
ないぞ」
え?
首を傾け、ぼんや
りしていると、ひら
ひら手招きされた。
「ついておいで」
園芸用具室は、校
舎の東端から外へ出
て、ペンキのハゲか
かった階段を右手に
見ながら校庭とは反
対側に進んだ、奥ま
った所にある。うっ
そうとしげる木々は
暗くて、ほこりっぽ
い。高い枝の間を
カラスが、ぎぃゃ
あぎぃゃあと移動す
る。
ばさばさと葉っぱが
落ちてくる。でも、
それがそこにあると
は、なおは知らなか
った。進むごとに湿
っていくような空気
に不安を覚えながら
ついていく。
どこに連れてかれ
るんだろう。



