金縛りからとけたな
おは、ふらつきなが
ら起立した。からの
バッグをひっかけ、
へなへなと
彼についていく。
まだ白っぽい日光が
さんさんと降り注ぐ
廊下。ふっ、と息を
つく。
「元気ないな」
「いーえ」
解放されたことが嬉
しくて、にっこり笑
う。
「……いい笑顔だね
ー。説教されんのに
嬉しいの?」
彼は変な目でなおを
見た。
「いーえ!」
そんなわけない。
そこはきちんと否
定して、表情をひき
しめる。
「大っ嫌いです。で
も助かりました」
「はぁ」
彼は生返事して、く
たくたのジーパンの
うしろポケットから
ケータイを抜きだし
、ポチポチし始めた
。



