魔法学園‐メディア‐




「マインドコントロールは人間にこそ効きやすいバンパイアの能力なのに。なんでアノコには効かないのかな?」


リーバは小首を傾げてディンに挑戦的な視線を投げ掛けた
しかし、アッサリとディンは引き下がる


「さぁ?フェイトが鈍感なだけじゃないかな」

「そんなわけないでしょう?アノコには何かあるはずよ。貴方は知らないの?」


どうだろうね?と、話をはぐらかしてディンは教室に戻ろうとした
少しも情報を漏らそうとしないディンに小さくため息をついて、リーバも教室に行こうとする

すると、ディンは明るい調子で思い出したように言った


「あぁ、そうだ」


背中ごしに顔だけリーバに向ける


「フェイトに余計なことしたらただじゃ置かないから」


リーバはにっこりと微笑む
ディンもにっこりと笑ってそれぞれの教室に戻った



*******



Aクラスでは始業のベルも鳴り、席に着こうとしていたフェイトに珍しくブラッドが声をかけた


「本当になんともないのか?」

「なんだよブラッドまで。何にもされてないぜ。お前も見てただろ?」


フェイトの顔をまじまじと見てから、ブラッドはコクリとうなずいて自分の席に座った