未だ騒然とするAクラスの生徒達を置いて、リーバは悠々と自分のクラスに戻ろうとした
すると、ある気配を感じて廊下に面した中庭に出る
人目につきにくい木の影まで行くと、冷たい声をかけられる
「どういうつもり?」
「何が?」
相手の意図に気付きながらもリーバはとぼけて見せた
しかし、苛立った様子もなく声の主は姿を現した
「いきなり人のクラスを荒らして、更に『人間』にまでちょっかいかけるなんてさ」
声の主、ディンは珍しく不機嫌そうな顔でこちらを見ている
「どういうつもりなのかなって、思ってさ」
軽い調子で言ってはいるものの、その声音は冷たい
「別に?ただ友達を増やしたいと思って。いけないかな?」
「へぇ?お前はマインドコントロールで友達を作るのか」
シレッと答えたリーバにディンはわざとらしく驚いて見せた
軽く眉をひそめて、しかし直ぐに微笑を浮かべてリーバも問いただす
「まっ、ほんの好奇心でね。ディンは知ってるのかな?マインドコントロールの効かないアノコの秘密」
マインドコントロールだけでなく、魔法術式を歪めたフェイトの秘密を


