少し騒ついた空気が教室に充満していた
いつもの口喧嘩をいったんやめて、教室の中心にいる人物を遠巻きに見ていたレクルとパシィに声をかける
「ねぇ、何があったの?」
ベスの問い掛けにレクルは珍しく口籠もりながら答えた
「よく分からないけど……フェイト君に用みたい」
「俺に?」
「気をつけて、この前の騒ぎで目を付けられたのかもね……」
パシィは苦笑して騒ぎの中心にフェイトを押しやった
よく分からないが、自分が関係しているらしい
人垣を掻き分けて、その中心にいる人物を見て目を見開く
「さっさと自分のクラスに帰れよな!」
毛を逆立ててヴォルフは威嚇していたがその子は気にした様子もなくサラリと返した
「だからぁ、あんたに用はないって言ってるでしょ?」
「目障りなんだよ!どうせまた碌でもないことするきなんだろ」
状況がわからず、顔を出したフェイトに気付いたその少女は顔をほころばせた