面白い運命を持つ人間の男の子
しかし、かなりのトラブルメーカーのようだ
苦笑をこぼしてアンジェリーナは学園を見渡せる窓から遠くを眺めた
「どこに行ったのかな?少年……」
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「だから、こっちだって!」
「違う!危ないって言ってるんだ!」
薄く日の光が差し込む洞窟で、フェイトとヴォルフは言い争っていた
フェイトは今の場所を動かない方が良いと言い、ヴォルフは動き回れば帰れるから移動しようと言っていた
結局、無理やりフェイトを引っ張って移動していたが、フェイトは何故か危険だと強く言い張る
「大丈夫だよ!足場は確認してるし、ヤバそうな匂いもしない。なんか根拠があって言ってんのか?」
「根拠は……ないけど、でもヤバイって感が働いてんだよ」
ヴォルフの腕を掴んで引き止めようとするフェイトにヴォルフは犬歯をむきだして笑う
「お前の感より俺の本能の方が正確だ」
「本能だって感と変わらないだろ!」


