「何してたの?簡単なものとはいえ時空間魔法なんて同じ学園の生徒に使うものじゃないんだけどな」
演習場のえぐれた地面を見て、アンジェリーナは軽く顔をしかめ、喧嘩をした片割れを見た
「ねぇ、リーバ?」
「……スミマセン」
ヴォルフと派手な喧嘩をしたリーバ・カデラインは、不服そうな表情でポツリと呟いた
教師に叱責を受けたからではなさそうな態度に、アンジェリーナはため息を吐いた
「まぁいいわ!……とりあえず、経緯を説明してくれる?」
正午を回ったころ、武術学科の演習場から2人の生徒が姿を消したのだ
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声が聞こえる
俺を呼ぶ声
『…………!』
なぜか必死に呼んでくる
『………ぃ』
『おい!ヴォルフ!?』


