幼い頃から、2人で過ごしていた
サバティエ一族はバンパイアの中でも名門の家柄だった
しかし、2人はその中でも異端だった
それは『2人』であったからだ
バンパイアの双子は不吉の象徴
忌むべき存在なのだ
親が名門だった為、ブラッドとディンはあからさまな迫害や弾圧などはされなかった
しかし、2人は人間界の辺境の地に隠されるように追いやられていた
世話がかりに1人、使用人が付けられていた以外はブラッドとディンは2人だけで過ごした
不自由は特に感じなかった
幼いバンパイアは人間から遠ざけて育つものだから
けれど、バンパイアだけの夜会には滅多に行かなかった
両親が顔をさらさせるのを拒んでいたのだ
そうして、15歳になった2人は魔法学園-メディア-の入学を決められた
理由はわからない
確かに、学校へ行くこと事態はおかしくはないが、何か引っ掛かりをブラッドは覚えた
正直、今さら大勢の種族と関わるなど気乗りしなかった
しかし、入学してみればあっという間に騒がしさに慣れてしまった
フェイト達と一緒に………