ジェイミーはひっそりとため息をつく
せっかくフェイト達が誘ってくれたのだ
出来たら一緒に街を回りたいが、先約があった
「あっ!ジェイミー、待った?」
「おはよう。大丈夫だよ」
幾人かの集団は、ジェイミーの知り合いの水属性の生徒だった
それに混じって、ジェイミーもコウガへ向かった
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コウガの街はあちらの世界でいう中国風な街だった
「美味いなぁ」
フェイトは屋台で小龍包を幾つか買って頬張る
小腹を満たすには調度良い大きさで、味も抜群だ
「おぉ、わかるか坊主?コウガの店は使ってる水が違うからな!」
「確かにすごく美味しい!」
快活な店の主人と幾らか言葉を交わしてコウガの見所を聞いた
その間、他の3人は雑貨屋をのぞいていた
店先の物を眺めていたブラッドに声をかける
「ブラッドもいるか?」
小龍包の入った包みをかかげてみせる
「いや……俺はいい」
「そっか。何見てんだ?」
ダメもとで聞いた事なので、淡々と断られても気にしない
それよりもブラッドが手にしていた古い本に目が行く
「ただの古本だ。色々な種族について書いてある」
「へー……闇属性?」
開いてあったページに書いてあったことを声に出せば、ブラッドは直ぐに本を閉じてしまった
「なんだ?買わないのか」
「つまらない本だよ……」
無造作に本をもとに戻してブラッドは店の奥に消える