----魔法学園 メディア
ベステモーナとディンは軽く軟禁状態で過ごしていた
「ありえない!教師がこんなことするか!?」
ディンはガタガタと石のように堅く閉ざされたドアを揺らしていた
いつもの飄々とした態度はなく、苛立ったようにドアの部を引っ張ったり押したりを繰り返す
この部屋は学園内にあるアンジェリーナの執務室だ
今朝、フェイトとブラッドが部屋に居ないことに気付いた2人はすぐに探索魔法を使い、学園中を探したが影も形もなかった
そこで教師に報告したが、それを他の生徒には広めないようにと注意された
2人でフェイトとブラッドを探してくれるように言い募れば、騒がないようにここに閉じ込められたのだ
ディンと同じく、ベステモーナも大人しくはしていなかった
しかし、ディンとは違い苛立った様子はない
「ドアを開くのは無駄ですよ」
「クソ……ベスは余裕だね。所で、さっきから何探してるの?」
アンジェリーナの本棚や机をひっくり返して何かを探している
「地図です。2人はきっとこの学園都市内にはいないでしょう」
教師陣のこの対応
明らかにただ事ではない
フェイトとブラッドは探索魔法では見つからない、どこか遠くへ行ったに違いない
「まずはここから出る方法を考えましょう。それに使えそうな魔法書なんかを探して下さい」
ディンは少し考えてから頷く
そして、ベステモーナと一緒に部屋の中をを探しはじめた


