「やっぱりフェイトは変だわ」
ベステモーナは力強くフェイトにぶつけた
フェイトはハイ?と間の抜けた声で答えた
アパートへの帰り道、ベスは思い切って言った
「何が変なんだよ?」
「貴方あんな魔法使えなかったでしょう?」
「そりゃあ、地獄の特訓……イヤ、特別講義受けたんだ。少しくらいマシになっただろ?」
「少しってレベルじゃなかったけど?」
横から口を挟んだのはディン
「あんな事ベステモーナでも出来ないと思うけど?」
「ディン君!失礼ですね。アレくらい私でも出来ます。けれどあんなに非効率的には発動させません」
「非効率的だったか?」
首をかしげたフェイトにベスは呆れながら簡潔に説明する
「あんなに大きな魔方陣を作るなんて、無駄に魔力を消費するわ。それに自分も巻き込まれるなんて」
「しっ、仕方ないだろ……。まだどのくらい魔力を使えばいいかわからないんだ」
気まずそうに言ったフェイトにため息をつきながら、アノ事を言うか悩んだ
アンジェリーナは言った
狙われると、それはいったいどういう事なのか?
悩んでいるとディンとフェイトは話を続けていた
「特別講師の人はどうしたのさ。安部の黎明、だっけ?」
「もう日本に帰った。本当に1週間しかいられなかったみたいだ」
「日本かぁ……僕は言ったことないな」
「リーバは黎明先生に魔法を教えて貰ったって言ってたぞ」


