「……独占欲」
「そう……多分、今までベステモーナがずっとフェイトと一緒にいたでしょう?急に他の女の子が近づいてきたから……」
「そういう事だったのね!!」
バンッと突然立ち上がったベスにジェイミーはビクリと身を竦ませる
急に自分の行動原理がわかったのだろうか?
青い瞳を輝かせてベスはスッキリしたように軽快に言った
「そうです!私はフェイトが初めての友であるのに、フェイトは軽々と他の方と仲良くなっています。いつも面倒を見ているのは私だというのに」
フェイトがこの場に居れば「どっちが面倒かけられたと!」と怒りそうなことを述べた
「それに嫉妬していたのですね!ありがとうございますジェイミー。私は友人に対して新たな自分の一面を知りました」
「あっ……えっと、ベス、ちょっと、ちがっ」
「相談にのって頂いてありがとう。さすが癒し系のジェイミーです。あっしまった、もうこんな時間だわ。次の約束が」
1人だけ晴れ晴れとした表情でジェイミーにお礼を言って、次の約束に行かなければならないことを詫びる
そして風のようにその場を去ってしまった
残されたジェイミーは呆然とベステモーナが去った後を見た
「………どうして他の女の子がとフェイトが一緒にいたから、ヤキモチ焼いたってことに気付かないのかしら………」
なぜだろう?
ベステモーナにはその嫉妬は友人としての好意には結び付いても、恋愛には結び付いかないのだろうか
ジェイミーは困ったようにうなだれた


