「リーバ君!列に戻らないと」
オドオドとした声で言った少女をみてフェイトは目を見開く
「おお、ジェイミー」
「フェイト……君!」
薬品暴走事件から知り合った人魚の少女は眼鏡の奥で目を見開いた
「少しくらいダメ?」
「だっ……ダメだってばぁ」
リーバは可愛らしく小首を傾げておねだりするように言ったから、ジェイミーは困ったように更に眉を八の字にした
集会開始の鐘が鳴り、ため息をついてフェイトは軽くリーバの頭を小付いた
「ほら、ジェイミーが困ってんだろ」
軽くたしなめるようにいえば、はーいと、アッサリフェイトの腕を放して自分のクラスの列に戻った
ホッとしたようにジェイミーが息をつく
「ありがとう、フェイト君」
「フェイトでいいって、それより、ジェイミーはリーバと同じクラスなのか?」
「うん、そうなの。あっ、私も行かなくちゃ」
リーバと同じクラスは大変そうだと思いながら、フェイトは苦笑混じりに手を振る
その時、踵を返そうとしたジェイミーの手をベスが掴んだ
「!……どっどうしたの?」
「この後少し話せますか?」
ひそめられた声音に真剣な表情
ジェイミーは戸惑いながらも頷いた


