大講堂にひしめく生徒達
密やかな話し声はその臨時集会についてだった
「ねぇ聞いた?特別講師が来るんだって」
「知ってる!なんでもクラリス校長のお知り合いで、凄く特殊な魔法使いらしいわね」
少女達の好奇心溢れる噂話を聞きながらフェイトはため息をついた
何故か講堂に入ってから嫌な予感がするのだ
「何だろうな……」
「何がぁ?」
「わぁ!?」
突然抱きつかれフェイトが声を上げる
「なっ、何すんだよリーバ!」
リーバは白金の神をサラリと揺らしてフェイトの顔を覗き込んだ
「そんな怖い顔してどうしたのかと思って」
「……どーもしない!それより離れろよ」
肩を掴んで押し返そうとすればえぇーと、不満げな声を上げる
「最初は照れてたくせに」
「男に抱きつかれても嬉しくないわ!つか、自分のクラスに帰れよ」
すったもんだする2人をベスは黙って見ていたが何故か訝しげに眉をひそめている
そこに人混みに呑み込まれそうになりながらリーバを呼ぶものがあらわれた


