アンジェリーナは学園内に自室をかまえている
何かあればすぐに対応出来るということもあるが、1番は自分が街中に生活するということが想像できないからだ
デスイーターは全滅したというのに、今だに鎌をしまえない
窓辺に腰掛け、鎌を担ぎなおす
満ち満ちた殺気が室内を渦巻く
しかし、それを破ったのは1人の来客だった
「アンジー、起きていますか?」
柔らかい声音に驚いて飛び出すようにドアを開けた
優しくしわを刻んだ美しい人はふわりと微笑する
「クラリス様……」
「こんな夜更けにごめんなさい。少し良いですか?」
すぐに了承の返事を返したが、いまだつかんだままだった鎌をすぐにしまった
溶けるように消えていった鎌を顔を赤らめて見送る
「………申し訳ありません……お恥ずかしいです」
クスクスとクラリスは笑った
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紅茶をいれてクラリスに差し出す
まるで親に叱られる前の子供のように、アンジーは縮こまってクラリスの向かいに腰を下ろした
一口、紅茶を口にして静かにクラリスは言葉を紡ぐ