そういえば、私服のベスを見たのは初めてだった
いつも制服でうろうろしている
それが今は白いワンピースを着ている
清楚というより神秘的な雰囲気には、さすがにドキリとしてしまったことはここだけの秘密だ
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部屋に招き入れようとして、さすがにそれは不味いとフェイトはロビーで話そうと提案した
すると……ベスはキョトンとした顔でいってのけた
「?……どうしたの。部屋で話さないなんて珍しいわね」
「……お前な」
フェイトの部屋はよく溜り場になっている
ベスも入るのが初めてではないが、いつもはディンかブラッドが一緒にいる
今夜はディンとブラッドは眠っているのか部屋から出てこない
なのに、夜遅く、男女2人きりで男の部屋に入るなんて、コイツに危機管理というものはないのか?
「何なんです?」
「……まぁ、いいけど」
広いロビーには簡単なソファーとローテーブルがある
誰もいる気配はなかったので、そこに向かい合うように腰掛けた
「で、話ってなんだ?」
フェイトから切り出せば、ベスはキュッと唇を引き結んだ
「今夜は本当にごめんなさい」
「…………は?」
思わず間抜けな声がフェイトから漏れたが、ベスはかまわず続けた
「私は貴方たちを守れなかったわ」