グッと鎌を持つ手に力を込める
それを察してアルドワーズとソルトも腰に帯びた剣に手を掛ける
一触即発の空気を破ったのはおっとりとした女性の声
『あらあら、アンジェリーナよくやって下さいました。浸入したデスイーターは全滅できましたよ』
アンジーはハッとする
クラリスの声がこの場に居る者の耳に直接響いた
『アルドワーズ卿、ソルト卿、お2人には大変感謝いたします。我が学園の生徒を助けて頂いて。そのお礼と言ってはなんですが、ご用件が片付くまでメディアにご逗留下さいな』
「クラリス様……」
アルドワーズはにっと笑い言った
「その申し出、ありがたく承ります」
納得いかないように鼻白んだアンジーもクラリスの言葉には逆らわなかった
「……闇の賢者の使いの方々、ようこそメディアへ」
*******
分かったのはアンジェリーナ先生と同じくらい強そうだということ
置いてきぼり感はあったがそれも仕方のない事のように思える
すぐに駆け付けた医療班の先生に手当てを受けながら、あの2人の青年がフェイトに視線を送ってきた