グッと鎌を持つ手に力を込める

それを察してアルドワーズとソルトも腰に帯びた剣に手を掛ける


一触即発の空気を破ったのはおっとりとした女性の声


『あらあら、アンジェリーナよくやって下さいました。浸入したデスイーターは全滅できましたよ』


アンジーはハッとする
クラリスの声がこの場に居る者の耳に直接響いた


『アルドワーズ卿、ソルト卿、お2人には大変感謝いたします。我が学園の生徒を助けて頂いて。そのお礼と言ってはなんですが、ご用件が片付くまでメディアにご逗留下さいな』

「クラリス様……」


アルドワーズはにっと笑い言った


「その申し出、ありがたく承ります」


納得いかないように鼻白んだアンジーもクラリスの言葉には逆らわなかった


「……闇の賢者の使いの方々、ようこそメディアへ」



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分かったのはアンジェリーナ先生と同じくらい強そうだということ

置いてきぼり感はあったがそれも仕方のない事のように思える

すぐに駆け付けた医療班の先生に手当てを受けながら、あの2人の青年がフェイトに視線を送ってきた