フェイトとベスはブラッドが買ってきてパンを食べているが、後の3人は血液パックを吸っていた
「……それっておいしいか?」
いつもディンが昼食などで口にしてはいるし、フェイトも見慣れて来たといえばそうだが、3人が一様にすすっていれば口に出したくもなるというものだ
「今さら?僕らの食事はいつもこれじゃん」
「おいしいかって、聞かれたら不味いけどね」
リーバは言ってから妖しく微笑んでフェイトに身を乗り出す
「本当は『人間』の血が一番、美味しいらしいよ?」
フェイトがギョッとすると、ブラッドは無言でリーバの襟首を引っ張ってフェイトから遠ざける
「バンパイア一族は人間の血を口にする事は許されないと聞きましたけど?」
ベスが言えば、つまらなさそうにリーバは答える
「成人するまではね。だからフェイト、心配しなくてもボクらが君の血を吸おうとするなんてことしないよ」
言われて内心ホッとしてしまった
映画でそんなシーンを見たことがあるが、映画だから楽しめても自分の身に降り掛かるなら別だ


