「次!」
「はい!」
「まだまだ!もう一度!」
荒い息を吐きながらフェイトは魔方陣にもう一度魔力を込める
どこかのスポコン漫画の如くベスは闘志を燃やしていた
もう三時間はそうしているフェイトとベスを呑気にディンは見ていた
初めこそ一緒に訓練をしていたが、なかなか魔法を成功させないフェイトと鬼教官のごとき指導を繰り広げるベステモーナ
日はもうすっかり沈んで辺りは夜の闇に包まれようとしている
そんな2人をディンは少し離れた場所から眺めていた
「呆もせずによくできるね」
「ディン」
呼ばれて振り向けば、ブラッドが袋を持って草むらを掻き分けて来るところだった
ディンに頼まれ3人分の夕食を調達してきたのだ
「ありがと」
「……すまない」
「?」
短く礼を言えばブラッドはなぜか申し訳なさそうに謝る
「どうしたのさ?」
「実は」
「はーい。こんばんは」
ブラッドの声に割り込むようにその人物は現れた
「ゲッ!リーバ、何してんの」
「面白いことしてるからブラッドをつけてきたの」
悪びれもなくリーバは言ってのけた
ブラッドを軽くにらめば目を伏せてすまない、と伝えて来る


