「結局何も分からずじまい。無駄足だったかもね」


ため息をつきながら、ウル・ルウの部屋を後にして歩いているとリーバは言った


「お前は勝手について来たんだろ」

「なに?怒ってんのー?」


不貞腐れたようにディンが言えば、リーバはからかうように笑った


「フェイトについてくのはボクの勝手じゃない。ディンについてってるわけじゃないでしょ?嫌なら君が離れなよ」

「俺はフェイトのつれ。お前は違う」

「ディン、言い過ぎじゃないか?……ていうか、リーバは女の子なのに自分のことボク呼びなんだな」


冷たい言い様にフェイトが話題を変えようと口を挟めば、ディンは呆れたようにフェイトを見た


「何言ってんの?」

「何が?」


キョトンとフェイトが首をかしげれば、リーバはおかしげに笑いだした


「アハハハハ!あれぇ?まだ知らなかったの?」


ベスも状況をわかってないようだが、ブラッドは小さく息をついている

フェイトとベスに向き直って、リーバはニコリと笑った


「ボクは男の子だよ」