椅子がなかったが、適当に座ってよいと言うので床か椅子になりそうな置物の上に5人は腰をおろしている
「……じゃぁ、その魔法具はどこ?」
特に何にも無関心そうだった瞳が魔法具を見せると言えば、少しだけ輝く
「コレなんです……け、ど!?」
フェイトが項にある銀の髪留めを見えるように首を捻れば、信じられないな勢いでウル・ルウは迫って来た
「……あっあの?」
「…………君、フェイト君だっけ?……これをどこで手に入れたの?」
先ほどまでの様子と打って変わって、真剣な眼差しでウル・ルウはフェイトの髪留めを凝視していた
それを見ていたベス達も訝しげにウル・ルウとフェイトを見ていた
「……これは、俺の養父から貰った物ですけど」
「その人……魔法使いなの?」
「はぁ…多分。魔法を使ってるのを見たことはあまりないですけど」
興味深く思案するウル・ルウはじっと髪留めを見ている
幼い子供程の身長しかないウル・ルウは座るフェイトの膝の上に登っている
まるで抱っこでもしているようで落ち着かない
「あの……先輩?」


