「ボクは…人間に近づいておかしくなったのかもしれないなぁ。おかしいから……もっと近づきたくなるのかも。多分、それはディンも同じだよ?」
おそらく、ディンは否定するだろうがリーバとディンはどこか似た性質を持っている
バンパイア一族は繋がりが深い
故に、それほど親しくはなかったが入学前からリーバのことは知っていた
似ている2人が共にフェイト・クロウリーを気にしている
そして……おそらく自分もなのだ
「あっ、この部屋だ」
*******
フェイトがウル・ルウという先輩の部屋を見つけた
すると、最後尾を歩いていたリーバとブラッドが追い付いて来た
「なになに、ここが目的地?」
「わっ!いちいち抱きつくなよ」
「嬉しそうですね……」
「バッ、バカ!誰がだ!?」
ベスは軽蔑の眼差しを向けてくるが、フェイトから抱きついているわけではないのだ
リーバを引き離して、赤くなった頬を背けてインターホンを押そうとすると隣に居たディンが驚いた顔をしていた
「なんだよ?」
「いや……テレてるから……フェイトは物好きだなぁと思って」
「……?」
意味が分からなかったが、とりあえずインターホンを押した


