憮然とした表情で淡々とフェイトに言った
「分からないが……もしかして魔法具を持っているんじゃないのか?」
「それだわ!」
ブラッドの言葉にベスは飛び付く
「フェイト、貴方どこかに魔法具を持っているのでしょう。あるなら出しなさい」
ベスは勢いよくフェイトの制服を掴んで揺さ振りだした
「ダアアァァ!?やめろって!」
なぜこうも少女達は人に抱きついだり揺さ振ったりするのか
可笑しそうに眺めていたディンがふと気付く
「もしかして、これ?」
クイッとフェイトの項にある銀の髪留めを引っ張った
色素の薄い金茶の髪をフェイトは襟足だけのばしている
それを留めている銀の髪留めは養父から貰ったものだ
「オヤジから貰った物だけど……関係あるのか?」
関係ない、と言い掛けて疑問系になったのは、養父はそう言えば魔法が使えたのを思い出した
と言うか、この魔法学園にフェイトを入れたのはオヤジだ
「一度見てもらったらどうだ?」
いつもは寡黙なブラッドの珍しい言葉にフェイトは一度調べてもらおうか考えた
もし、その魔法具のせいで色々と面倒なことになっているのなら対策をたてねばならない


