その手で溶かして

何かが吹っ切れたように、清々しい顔をした遠藤君は私の返答を待っている。



「わかった。何時にどこに行けばいい?」



「えっ?いいの?」



「誘っておいて、その反応はなに?からかったとか言ったら怒るから。」



「からかってなんかいないよ。ただ、断られると思っていたから。」



どうして断られると思ったんだろう?



私は遠藤君と一緒にいる空間は嫌いじゃない。



そりゃ、たまには疲れたりはするけれど、それは私の問題だから。