その手で溶かして

「ママだって悲しいの。だから、何度もパパにお願いした。でも……」



ママの目にも涙が滲み、怒りの表情へと変わって行く。




この時、ママの言っていることは真実なんだと認識した。



その途端に全身の力が抜けて行く。



「だから、あの女の子供と仲良くなんてしないで!今日は一体何をしていたの?汚らわしい!!」



「もう二度と嘘は吐かないで!わかったの?真雪?」



ママが私を汚い物を見るように、見つめてる。



「真雪がママを裏切り続けるなら、ママも真雪を捨てるわよ!いい?わかったの?」



バンっとテーブルを叩かれ、体がびくついた。



私はパパにもママにも捨てられてしまう。



汚いことをしてしまったから……




「真雪!約束して!もう隣の家族とは関わらないって!真雪はママの味方でしょ?」



私は体を震わせながら、コクリと頷いた。