彼らを理解したからといって、遠藤君はこんな場所にいるような人ではない。
開業医の息子で……
成績だって優秀で……
膝の上に乗せていた手が震える。
怒りからか、戸惑いからか、悲しみからか、よくわからないけれど、どうしようもない感情が私の体を支配して行く。
私の生活に“当たり前”以外のことはいらない。
「……き……ま…?………真雪?」
突然、肩に乗せられた手に全身がびくついた。
肩に乗せられた手を辿って行くとそこには遠藤君の顔が……
「具合でも悪い?」
「……だ、大丈夫。」
口の中が乾いて声がうまく出ない。


