その手で溶かして


私は自分の選択が間違っていたなんて、今更認めて生きれるほど強くない。



“当たり前”を奪われてしまったら、どう生きていいかわからない。



私は私でしかいられないから……。



「エン!ここの店だから。」



だいぶ前を歩いていたウミが足を止め、こちらに振り向いた。



「あぁ。わかった。」



ぞろぞろと店内に入って行く彼らを見ながら、私は少し足を速めた。



店に向かいながらも、本当は一人になりたかった。



彼らの側にいると遠藤君の言ったことばかりを考えてしまいそうで……



でも、その気持ちとは裏腹に彼らをもっと知りたいと思っている私もどこかにいるよるな気がして……



足を止めずに歩き続けた。