その手で溶かして


女に怯んだわけではない。



これ以上ウミに近づいて欲しくなかった。



触れられることなんて、絶対に避けなければ。



そう思うと自然に私の体はウミとの距離を保とうと動いたのだ。



「俺に何か用?」



素っ気ない喋り方をするのは、女がいるから?



「家の中に入れなかっただけよ。」